スポーツドリンクに発がん性物質?

「スホーツドリンクは飲んではダメ」という声はいまだ聞くことがあり、しかも「栄養関連の資格は何も持ってないけど栄養の専門家としてトップアスリートを指導」しているという人がそのようなことを言ってる事もあります。

そのスポーツドリンク悪玉論の理由の1つにあるのが「砂糖が入っているから」というものですが、以前にも記事に書いた通りポカリスエットをスポーツドリンクと位置づけるならば同商品とGREENダカラには確かに砂糖が使われてます。しかしそれ以外の主要商品には砂糖は使われていません。

そしてもう1つよくあるのが「人工甘味料は発がん性物質だからダメ」というもの。しかし人工甘味料は歯磨き粉他様々な食品に使われています。

確かによく使われる人工甘味料「アスパルテーム」には発がん性があると昔から言われています。しかし甘さは砂糖の200倍もあり各種清涼飲料水などには安全基準を満たした微量しか含まれていません。ちなみにアクエリアス、キリンLOVESPORTS、ポッカサッポロスボーツウォーター、アサヒスーパーH2O、Greenダカラ、それからポカリスエット、いずれもアスパルテームは使用されていません。

さらに最近国際がん研究機関(IARC)が「発がん性がある」といわれている食品や物質に関して4グループにランクづけをしましたが、アスパルテームは人体に発がん性の可能性を示すものの明確な根拠は乏しいとして3番目に位置づけられています。漬物も同じ3番目ですよ。一方タバコとアルコールはトップランクで「発がん性の十分な根拠」があるとしています。

興味深いのは二番目にランクされている「65度以上の非常に熱い飲み物」です。日本人の死亡原因のトップはがんですが、ラーメンやたこ焼き、餃子、熱い鍋物をつつきながら一杯!なんてスポーツドリンクよりよほど発がんリスク高そうですね。コーヒーも熱いですが、カフェインは4番目の「発がん性は認められない」に位置づけられています。

だからといってスポーツドリンクが絶対安全なものだと主張するつもりではありません。人工甘味料が気になる場合は自分で作ることをおすすめします。
→スポーツドリンクの作り方

→食品安全委員会「アスパルテームに関するQ&A」